クリスマスが近づくと、アメリカのSNSでは“Advent Calendar”の話題で盛り上がります。
毎日ひとつずつ扉を開けて、小さな喜びを味わう――その習慣は、忙しい日常の中で「待つ楽しみ」を思い出させてくれる時間でもあります。
中でも今年注目を集めているのが、“Tillamook Advent Calendar”と“Skims Advent Calendar”。
一見まったく違うブランドですが、どちらもアメリカの「今」を象徴しています。
チーズとファッション、家族と自己表現。2つの世界がどんな形で“countdown culture”を描いているのか、英語と文化の両面から見ていきましょう。
この記事を読むとわかること
- 「Advent Calendar」とは何か、英語でどう説明するか
- 「Tillamook」と「Skims」それぞれのブランドの特徴と狙い
- アメリカでなぜアドベントカレンダーが「文化的イベント」になっているのか
- 日本のお正月文化との共通点と違い
- 英語での会話フレーズやチャンク表現の紹介
目次
- Advent Calendarとは?:英語で説明する“countdown culture”
- Tillamook Advent Calendar:チーズ愛が止まらない“食のカウントダウン”
- Skims Advent Calendar:キム・カーダシアンが仕掛ける“美と自己表現のカウントダウン”
- 食文化 vs ファッション文化:アメリカの多様性を映す2つの象徴
- 日本文化との比較:「もういくつ寝るとお正月」の心
- 日常英会話で使えるフレーズ:“count down to Christmas” の使い方
- チャンクで覚える! “holiday season” にまつわる英語表現集
- Q&A:日本でAdvent Calendarを楽しむなら?
- まとめ
1. Advent Calendarとは?:英語で説明する“countdown culture”
「Advent Calendar(アドベントカレンダー)」とは、12月1日からクリスマスまでのカウントダウンを楽しむためのカレンダーのこと。毎日ひとつずつ小さな箱を開けると、お菓子や小物、チョコレートが入っている仕組みです。
英語ではこう言います:
An Advent calendar is a special calendar used to count down the days until Christmas, often with small gifts or treats hidden behind each door.
(アドベントカレンダーとは、クリスマスまでの日数を数える特別なカレンダーで、各日の扉の裏に小さなプレゼントやお菓子が隠されています。)
この習慣は19世紀のドイツに始まり、やがて英語圏にも広がりました。近年では、伝統的なチョコレートだけでなく、コーヒー、紅茶、コスメ、ワインなど、あらゆるジャンルのブランドが参加しています。
2. Tillamook Advent Calendar:チーズ愛が止まらない“食のカウントダウン”
(公式サイト:Tillamook Official)

Image credit: Simply Recipes
Tillamook(ティラムック)は、オレゴン州発の老舗乳製品ブランド。アメリカでは「チーズと言えばティラムック」と言われるほど人気があります。そんなブランドが出したアドベントカレンダーは、なんと「毎日違うチーズが入っている」チーズ好きのための夢のような企画。
“The Tillamook Advent Calendar brings 24 days of cheesy joy.”
(ティラムックのアドベントカレンダーは、24日間チーズの喜びを届ける。)
チーズの種類はチェダー、モントレージャック、コルビーなど。開けるたびに異なる風味を楽しめる点がSNSで話題になりました。
3. Skims Advent Calendar:キム・カーダシアンが仕掛ける“美と自己表現のカウントダウン”
(公式サイト:Skims Official)

Image credit: SheKnows
一方のSkims(スキムズ)は、Kim Kardashian(キム・カーダシアン)が立ち上げたボディウェアブランド。ボディポジティブ(自分の体を肯定する)ムーブメントを象徴するブランドとして知られています。
2024年から登場したSkimsのアドベントカレンダーは、ランジェリーやソックス、ボディケアアイテムなどが詰まった豪華版。
“Each day is a celebration of confidence.”
(毎日が自信を祝う日。)
Tillamookが「家族と食卓の温もり」をテーマにしているのに対し、Skimsは「自分を大切にする時間」を提案しているのがポイントです。
4. 食文化 vs ファッション文化:アメリカの多様性を映す2つの象徴
Tillamookは「味覚でつながる文化」、Skimsは「見た目と感性でつながる文化」。どちらもアメリカ的な“多様性”を象徴しています。
- Tillamook:地域の誇り、家族の時間、ローカルブランドの温もり
- Skims:セレブリティ文化、自己肯定感、モダンな価値観
つまり、同じ“Advent Calendar”でも、「何をカウントダウンするか」がまったく異なるのです。
なぜ今話題なのか?
2024年以降、SNSでは「日々の小さな喜び」をテーマにした投稿が急増しています。コロナ禍を経て、アメリカでは“everyday joy(毎日の小さな幸福)”を大切にするムーブメントが広がりました。アドベントカレンダーは、その象徴的なアイテムです。
さらに、企業にとってもアドベントカレンダーは「ストーリーマーケティング」の絶好の舞台。
- Tillamookは“家族や友人と過ごす時間の価値”を訴求。
- Skimsは“自分を愛すること”をブランディングの中心に置く。
どちらも、物を売るだけでなく“ライフスタイルを提案する”というアプローチで、共感を呼んでいます。
5. 日本文化との比較:「もういくつ寝るとお正月」の心
アドベントカレンダーのように「待つ時間を楽しむ」という文化は、日本にもあります。
代表的なのが童謡『もういくつ寝るとお正月』。
“How many sleeps until New Year’s Day?”(あと何回寝たらお正月?)
この感覚は、英語でいう “count down to Christmas” と非常に近いものです。
日本では「お正月」を迎えるまでに、掃除をしたり、おせちを準備したりと、“整えて迎える”文化が根づいています。一方で、アドベントカレンダーは“楽しみながら待つ”文化。
- 日本:準備して整える(cleanse and welcome)
- アメリカ:ワクワクしながら待つ(celebrate and count down)
この違いはあっても、どちらも「季節の移ろいを感じながら、次の喜びを迎える」という共通点を持っています。
みなさんは、年末年始をどんなふうに過ごされる予定ですか?
6. 日常英会話で使えるフレーズ:“count down to Christmas” の使い方
アドベントカレンダーの話題に関連して、“count down to” は日常でも使える便利な表現です。
- I’m counting down to Christmas!
(クリスマスが待ちきれない!) - We’re counting down to our trip to Hawaii.
(ハワイ旅行まであと少しだね!) - She’s counting down to her birthday next week.
(彼女は来週の誕生日を心待ちにしている。) - We’re counting down to the release of the new iPhone.
(新しいiPhoneの発売が待ち遠しい!)
7. チャンクで覚える! “holiday season” にまつわる英語表現集
- count down to Christmas(クリスマスまでカウントダウンする)
- get into the holiday spirit(ホリデー気分に入る)
- exchange gifts with friends(友達とプレゼントを交換する)
- open a little surprise every day(毎日ちょっとしたサプライズを開ける)
- treat yourself(自分へのご褒美をする)
8. Q&A:日本でアドベントカレンダーを楽しむなら?
Q1. 日本でも買える?
→ はい。輸入食品店やオンラインショップでTillamookのチーズは手に入ります。Skimsは公式サイトやセレクトショップで販売中。
Q2. アドベントカレンダーを手作りする方法は?
→ 100円ショップや無印のボックスを使い、日替わりでメッセージやお菓子を入れるのもおすすめです。英語のメッセージカードを添えると学習にもなります。
Q3. 英語で「アドベントカレンダーを開ける」と言うと?
→ open an Advent calendar / open today’s box from the Advent calendar などが自然です。
9. まとめ:アドベントカレンダーが教えてくれる「待つ楽しみ」
- Advent calendar は“countdown to happiness”の象徴。
- Tillamook は“family and flavor”、Skims は“confidence and self-care”を表す。
- 日本では“もういくつ寝るとお正月”が同じ「待つ楽しみ」を表現している。
Every small day adds up to something wonderful. Keep moving forward.













