感情も論理も分解できる、“break down”という魔法のフレーズ
壊れるのはモノだけ?英語で “break down” と聞くと、まず「故障する」「壊れる」という意味を思い浮かべる人が多いと思います。
でもこの表現、実はもっと奥が深いんです。
感情、論理、そして心までも「break down」できるんです。
この記事では、 “break down” の多面的な意味と使い方、似た表現との違い、そして語源と歴史までをやさしく解説します。
読んだあとは、あなたも “break down” を自分の言葉で使いこなせるようになるはずです。
この記事で学べること
- “break down” の基本的な意味と使い方
- シーン別(感情・機械・分析)の使い分け
- 似た表現(fall apart / collapse / stop working など)との違い
- 語源と歴史的背景
- 日常で使えるチャンク集と例文
目次
- “break down” の基本の意味
- 会話で使えるリアルな例文
- 感情・機械・説明…シーン別の使い方
- 似た表現との違い
- “break down” の語源と歴史
- チャンクで覚える “break down”
- 例文を作ってみよう
- まとめと今日から使える一言
1. “break down” の基本の意味
“break down” は直訳すると「壊す(break)」+「下に(down)」=「完全に壊す・分解する」というイメージ。
代表的な意味は次の4つです:
- 機械などが壊れる(My car broke down.)
- 感情的に崩れる(She broke down in tears.)
- 分析・分解する(Let’s break down the problem.)
- 交渉・関係などが崩れる(Talks broke down.)
★ “break down” は「物理的」な故障だけでなく、「感情・関係・思考」など、あらゆるものの“構造が崩れる瞬間”を表せる便利な表現です。
2. 会話で使える “break down” のリアルな例文
- She broke down in tears after the presentation.
(プレゼンの後、彼女は泣き崩れた) - Let’s break down the costs before we decide.
(決定する前に費用を分解して考えよう)
★ “break down” はフォーマルでもカジュアルでも使える万能表現です。
3. 感情・機械・説明…シーン別の使い方
【1】機械が壊れる
- My phone broke down again!
(またスマホが壊れた!)
【2】感情が崩れる
- I tried to stay calm, but I broke down in the end.
(冷静でいようとしたけど、最後には泣いてしまった)
【3】説明・分析する
- Let’s break down this problem step by step.
(この問題をステップごとに分解して考えよう)
【4】関係・交渉が崩れる
- The relationship between the two political parties broke down after the election.
(選挙後、2つの政党の関係が崩れた)
政治や交渉など、複雑な関係が壊れるときにも “break down” は使えます。この場合のニュアンスは「完全に機能しなくなった」「協力関係が断たれた」という意味に近いです。
そして、心が“break down”しそうなときに寄り添ってくれるアイテムがこれ。
炎の揺らぎとともに「パチパチ」と焚き火の音が響くアロマキャンドル。静かな夜、灯して音を聴くだけで、不思議と心が落ち着きます。
“When everything feels like breaking down, light this candle and let yourself calm down.”
(全てが壊れそうなときは、このキャンドルを灯して、心を静めよう。)
★「パチパチ」という音は英語で “crackle”。覚えておくと英語で音を表現するときに便利です。
4. 似た表現との違い
- fall apart:感情的・精神的に崩れるニュアンス。
例)She fell apart after the breakup.(失恋後、彼女は心がバラバラになった) - stop working:機械が動かなくなる(中立的な表現)。
例)My computer stopped working again.(パソコンがまた動かなくなった) - collapse:体力や建物など、物理的に崩れるイメージ。
例)The bridge collapsed after the storm.(嵐の後、橋が崩れ落ちた) - shut down:システムや感情を意図的に停止させる。
例)He shut down emotionally after the argument.(口論のあと、彼は心を閉ざした) - break up:関係や集まりが解散・終了する。
例)The meeting broke up at noon.(会議は正午に終わった)
★ “break down” は、物理・心理・構造のどれにも使えるオールラウンダー。シーンによって他の表現に置き換えも可能ですが、「完全に崩れる・分解する」ニュアンスを出したいときは “break down” が最適です。
5. “break down” の語源と歴史
語源:
“break”(壊す)+“down”(下へ、徹底的に)
→ 「完全に壊す」「根本から崩す」というイメージが基本にあります。
歴史的背景:
18世紀ごろから「機械が故障する」意味で使われ始め、19世紀には「感情が崩れる」意味が登場。20世紀には「複雑なものを分解して理解する」という比喩的な意味が加わりました。
さらに19世紀後半には、文学や心理学の分野で“break down”が「精神的な崩壊」や「内面的な解放」を象徴する言葉として使われ始めました。特に20世紀初期の小説や詩では、登場人物の感情の転換点を描く際にこの表現が多く登場し、英語圏での感情表現としての幅を広げました。
つまり、“break down” は「壊す」→「崩れる」→「理解する」という、人間の思考そのものの進化を映す言葉なのです。
★英語では“down”がつくと「徹底的に・最後まで」というニュアンスが強まり、「break」だけより深い表現になります。
6. チャンクで覚える “break down”
- break down in tears:泣き崩れる
例)She broke down in tears.(彼女は泣き崩れた) - break down a problem:問題を分解して考える
例)Let’s break down the issue step by step.(この問題を一歩ずつ分解して考えよう)
7. 例文を作ってみよう
あなたなら “break down” をどんな場面で使いますか?
- 感情があふれた瞬間?
- 機械が止まってしまったとき?
- 難しい説明をわかりやすくしたいとき?
例:
I broke down when I saw the sunset alone in Hawaii.
(ハワイで夕日を見たとき、思わず涙がこぼれた)
ぜひ自分の体験に当てはめて “break down” の例文を作ってみましょう。
8. まとめと今日から使える一言
まとめ
- “break down” は「壊れる」だけでなく「感情が崩れる」「分析する」など多面的な意味を持つ
- fall apart / collapse / stop working などとの違いを理解すると表現が豊かになる
- 語源を知ると「英語の感覚」がつかみやすくなる
“Even if things break down, you can always rebuild them stronger.”
(たとえ壊れても、より強く立て直せばいい。)













