「最近、何を食べてる?」
この質問、海外では意外とよく聞かれます。カフェでも、職場でも、旅行先でも、食の話題は自然な雑談の入り口です。
でもいざ英語で答えようとすると、「healthy」「balanced」くらいで止まってしまった経験はありませんか?
そんな中で、ニュースや海外の健康系YouTube、ポッドキャストでよく見聞きするようになったのが「new food pyramid」という言葉です。
直訳すると「新しい食事ピラミッド」。でも、「何がどう新しいの?」「今までの食事と何が違うの?」と、少し引っかかる表現でもあります。
実はこの new food pyramid、単なる栄養の話ではなく、なぜ食べすぎてしまうのか、どうすれば無理なく健康的に続けられるのか、日本の食事は世界からどう見られているのか、といった今の生活に直結するヒントが詰まった考え方です。
この記事では、new food pyramid の意味と生まれた背景、従来の food pyramid との違い、日本食との相性やアップデートの視点、そしてそのまま使える英語表現まで、日常英会話と実体験を交えながら整理していきます。
new food pyramid とは?注目される理由
new food pyramid とは、最新の栄養学やライフスタイルの変化を反映した、新しい食事バランスの考え方です。
・何を多めに食べるか
・何を控えめに考えるか
この優先順位が、これまでとは変わってきた、という話です。
この考え方が注目され始めたのは、2000年代後半から2010年代にかけて。肥満や生活習慣病の増加、従来型 food pyramid では改善しきれなかった健康問題が背景にあります。
さらに最近では、アメリカの大手メディアでも「旧来の food pyramid と新しい food pyramid の違い」が改めて取り上げられるようになりました。
USA Today では、従来のカロリー重視・穀物中心の考え方と比べて、現在は全粒食品、タンパク質、良質な脂質をより重視する流れに変わってきていることが紹介されています
(参考:USA Today|Old food pyramid vs. new food pyramid)
Old food pyramid vs. RFK Jr.’s new food pyramid. See what’s different.
こうした報道からも、newfood pyramid が一時的な流行ではなく、食の考え方そのものの転換点にあることが分かります。
1日の平均摂取カロリーと推奨カロリーのギャップ
new food pyramid が注目される背景には、多くの人が気づかないうちに推奨カロリーを超えて摂取しているという現実があります。
・アメリカ成人:約2,600〜3,000kcal
・日本成人:約2,100〜2,300kcal
一方、推奨される目安は次の通りです。
・成人男性:約2,000〜2,400kcal
・成人女性:約1,800〜2,000kcal
「food pyramid」の基本|そもそも何のこと?
food pyramid は、どの食品をどのくらいの割合で食べるべきかをピラミッド型で示した図です。
この考え方の原型は、1992年にアメリカ農務省が発表した Food Guide Pyramid にあります。
その後、栄養学の進歩により、研究機関による見直しが進み、現在の new food pyramid につながっていきました。


ピラミッドの土台が変わった?一番下に来る食べ物
従来の food pyramid では「穀物が土台」というイメージが強くありましたが、new food pyramid(最新の考え方)では、毎日の食事をどう組み立てるかという視点がより重視されています。
最新のガイドライン(realfood.gov など)を踏まえると、土台にくる考え方は次の3つです。
① 高品質なタンパク質(High-quality Protein)
まず重視されるのが、良質なタンパク質です。
・魚(fish)
・卵(eggs)
・鶏肉(chicken)
・豆類(legumes)
・大豆製品(soy products:tofu, natto)
毎食、まず「どのタンパク質を中心にするか」を考える、という発想に変わっています。
② 健康的な脂質(Healthy Fats)
次に重要なのが、脂質の「質」です。
・オリーブオイル(olive oil)
・ナッツ類(nuts)
・アボカド(avocado)
・魚の脂(fatty fish, omega-3 fats)
脂質は避けるものではなく、満足感と血糖値の安定を支える要素として位置づけられています。
③ 野菜・果物(Vegetables and Fruits)
その土台を支えるのが、野菜と果物です。
・葉物野菜(leafy greens)
・ブロッコリー(broccoli)
・トマト(tomatoes)
・ベリー類(berries)
量をしっかり確保しつつ、色のバリエーションを意識することが勧められています。
全粒穀物はどう扱う?(Whole Grains)
全粒穀物も引き続き推奨されていますが、位置づけは以前とは異なります。
・オートミール(oatmeal)
・玄米(brown rice)
・全粒パン(whole-grain bread)
「主役」ではなく、必要に応じて組み合わせる存在です。精製された炭水化物(refined carbs)を中心にしない、という点が明確になっています。
new food pyramid の土台とは、
・何を一番下に積むか
ではなく、
・何を毎食の中心に据えるか
という発想の転換だと言えそうです。

タンパク質の考え方|肉・魚・植物性のバランス
new food pyramid では、タンパク質を「量」よりも種類と頻度のバランスで考えます。毎日肉を食べる必要はなく、どのタンパク質をどう組み合わせるかが重視されます。
魚・海産物(Fish and Seafood)
まず主役になりやすいのが魚です。
・サーモン(salmon)
・サバ(mackerel)
・イワシ(sardines)
・マグロ(tuna)
魚は良質なタンパク質に加え、オメガ3脂肪酸(omega-3 fatty acids)を含み、脂質も比較的軽いのが特徴です。週に数回取り入れることが理想とされています。
植物性タンパク質(Plant-based Protein)
new food pyramid では、植物性タンパク質の重要性がかなり高まっています。
・豆類(legumes)
・大豆製品(soy products:tofu, natto)
・レンズ豆(lentils)
・ひよこ豆(chickpeas)
これらはタンパク質と食物繊維を同時にとれる点が大きな強みです。肉を使わない日を意識的につくる、という考え方もここから来ています。
卵・乳製品(Eggs and Dairy)
卵(eggs)は、少量で栄養価が高く、調理もしやすい万能なタンパク源です。new food pyramid では、適量であれば日常的に取り入れて問題ないとされています。
乳製品(dairy products)は、
・ヨーグルト(yogurt)
・チーズ(cheese)
など、無糖・低加工のものを選ぶのがポイントです。
肉類の位置づけ(Red Meat and Animal Foods)
ここは、2026年1月に realfood.gov が示した最新ガイドラインで、最も大きく変わった点です。
従来は「肉は控えめに」という表現が主流でしたが、最新の realfood.gov では、
・牛肉(beef)
・豚肉(pork)
・鶏肉(chicken)
・卵(eggs)
・バター(butter)
といった動物性食品を、
「積極的に取り入れるべき本物の食品(real food)」として明確に位置づけています。
ここで重要なのは、
です。
つまり、
・加工肉(processed meat)
・超加工食品(ultra-processed foods)
を避けつつ、
自然な形の肉や動物性脂質は、恐れずに食べてよい
という方向へ舵を切っています。
量よりも、
・食材の質
・加工度の低さ
が判断基準になっている点が、従来の food pyramid との決定的な違いです。


バランスの考え方まとめ
2026年版の realfood.gov を踏まえた new food pyramid 的なタンパク質の組み立ては、
という形です。
量を極端に制限するのではなく、
・食材の質
・加工度の低さ
を基準に選ぶことが、最新の new food pyramid の考え方になります。
ちなみに私自身も、健康を意識するようになってから、朝食はオートミールに納豆とキムチを合わせるスタイルを続けています。
気づけば数年になりますが、無理なく続けられているのは、満足感が高く、血糖値が安定しやすいからだと感じています。
オートミールは全粒穀物、納豆とキムチは発酵食品かつ植物性タンパク質。new food pyramid の考え方を、日本の食材で自然に取り入れた形だと言えそうです。
・オートミール:大さじ3
・お湯:大さじ3
・納豆:1パック
・キムチ:適量
作り方
- オートミールにお湯を加えて混ぜる
- 電子レンジで1分30秒加熱する
- 納豆とキムチをのせて完成
この朝食を使った英語例文
【English】
I usually make oatmeal with natto and kimchi for breakfast.
I mix three tablespoons of oatmeal with three tablespoons of hot water.
Then I microwave it for about a minute and a half.
After that, I add natto and kimchi on top.
I don’t use the sauce that comes with natto. I mix it with vinegar instead.
Sometimes I add a raw egg for extra protein.
It’s simple, but it keeps me full until lunchtime.
I’ve been eating this kind of breakfast for years.
【日本語訳】
私は普段、朝食にオートミールに納豆とキムチを合わせたものを食べています。
オートミール大さじ3にお湯大さじ3を混ぜ、電子レンジで約1分半加熱します。
そのあと納豆とキムチをのせます。
納豆の付属タレは使わず、代わりに酢で混ぜています。
たんぱく質を足したいときは、生卵を入れることもあります。
シンプルですが、お昼までしっかりお腹がもちます。
この朝食スタイルは、もう何年も続けています。
脂質は悪者じゃない?new food pyramid の脂質観
脂質は避けるものではなく、質を選ぶもの。
オリーブオイル、ナッツ、アボカド、魚の脂などが評価され、トランス脂肪酸や過剰な飽和脂肪酸は控えめに考えます。
オリーブオイルとバルサミコの使い方
私は、サラダにはドレッシングではなく、
・オリーブオイル(olive oil)
・バルサミコ酢(balsamic vinegar)
を組み合わせて使うことが多いです。
バルサミコは脂質ではありませんが、
・酸味があることで味に満足感が出る
・塩分やオイルを使いすぎずに済む
という点で、良質な脂質を“適量で使う”助けになります。
new food pyramid や realfood.gov の考え方でも、
「脂質をゼロにする」のではなく、
・良い脂質を選ぶ
・使いすぎない工夫をする
ことが重視されています。
甘いもの・加工食品はどこに位置づけられる?
最新のガイドラインでは、甘いものや加工食品に対するスタンスが、以前よりも明確になっています。
基本的な考え方は、
というものです。
そのため、
「ゼロにする必要はないが、たまの楽しみ」
という表現よりも、
「日常の選択肢には入れない」
という距離感に近づいています。
お菓子や清涼飲料水、超加工食品は、
特別な場面を除いて控えるもの、という位置づけです。
日本食は本当にヘルシー?強みと弱み
「日本食=ヘルシー」というイメージは、海外でもかなり定着しています。
実際それは間違いではありませんが、new food pyramid や最新ガイドラインの視点で見ると、強みと同時にアップデートできる点も見えてきます。
日本食の強み
日本食が評価される理由として、次の点が挙げられます。
・魚を中心とした食文化
焼き魚、刺身、干物など、日常的に魚を食べる習慣は、良質なタンパク質や脂質をとりやすく、new food pyramid と非常に相性が良いです。
・発酵食品が豊富
納豆、味噌、漬物などは、腸内環境を整えるという点で、海外でも注目されています。
・野菜を自然に取り入れやすい
煮物、和え物、汁物など、副菜を通して野菜の摂取量が増えやすい構成です。
余談ですが、以前の記事で取り上げた抹茶も健康志向食材として人気ですね。

日本食の弱み
一方で、現代の日本食には注意点もあります。
・白米中心になりやすい
主食が白米に偏ると、精製炭水化物の割合が高くなり、血糖値が上がりやすくなります。
・塩分が多くなりやすい
醤油、味噌、タレ文化により、知らないうちに塩分過多になることがあります。
・脂質を「避けがち」
油を使わないことが美徳になりやすく、良質な脂質を積極的にとる発想が弱くなりがちです。
new food pyramid 視点でのアップデート
new food pyramid の考え方を取り入れるなら、
・白米をときどきオートミールや玄米に置き換える
・魚や豆、卵を主役にしたタンパク質設計にする
・油を避けるのではなく、オリーブオイルなど質を選ぶ
といった小さな調整で、日本食はさらに今の時代に合った形になります。
日本食はもともと土台がとても優秀。
そこに「質を選ぶ」という視点を足すだけで、new food pyramid に自然と近づいていきます。
まとめ
・new food pyramid は、カロリー計算よりも「食事の優先順位」を重視する考え方
・何を制限するかではなく、何を中心に食べるかを考えるのが特徴
・ピラミッドの土台は、良質なタンパク質・健康的な脂質・野菜と果物
・全粒穀物は主役ではなく、必要に応じて組み合わせる存在
・タンパク質は、加工されていない肉(牛・豚を含む)・魚・植物性を日常的にバランスよく取り入れる
・脂質は避けるものではなく、オリーブオイルなど「質」を選ぶことが重要
・甘いものや高加工食品、添加糖は日常の選択肢から外す
・日本食はもともと相性が良く、少しの工夫で new food pyramid に近づく
・日々の食習慣は、そのまま英語で語れるリアルな話題になる
Small changes, done consistently, shape who you become — in your diet and in your English.
参照文献・参考リンク
本記事の内容は、以下の公的機関・研究機関・公式ガイドラインの情報をもとに整理しています。さらに詳しく知りたい方は、あわせてご覧ください。
・米国食事ガイドラインの歴史(公式サイト)|History of the Dietary Guidelines
https://www.dietaryguidelines.gov/history
・Harvard T.H. Chan School of Public Health|Healthy Eating Pyramid
https://www.hsph.harvard.edu/nutritionsource/healthy-eating-pyramid/
・World Health Organization(WHO)|Healthy diet
https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/healthy-diet
・厚生労働省|日本人の食事摂取基準
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/index.html
・USA Today|Old food pyramid vs. new food pyramid
https://www.usatoday.com/story/news/health/2026/01/07/old-food-pyramid-versus-rfk-jr-new-food-pyramid/88068047007/
・realfood.gov|Eat Real Food Pyramid(最新ガイドライン)
https://realfood.gov

























